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物産展情報を気ままに綴ります。
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 ここ5年ほど、物産展業界では「アンテナショップ」の導入がトレンドになりつつあります。昨(08年)秋の全国の北海道物産展ではアンテナショップが一気に大ブレイク。京都大丸・池袋西武・新宿京王・町田小田急・銀座松屋・新宿高島屋・名古屋名鉄などでアンテナショップが新規に導入されました。

本来アンテナショップとは、2つのタイプがあります。ひとつは地方自治体などが開設するもの。もうひとつは企業が開設するものです。これはショウルームとも言い換えられるかもしれません。もちろん物産展業界におけるトレンドとなっているのは前者です。

つまり狭義でのアンテナショップは地方自治体などが東京など大都市(つまり大消費地)で地元の産品・観光地や新製品などを紹介するために展示・小売する施設でありました。あるいはここを拠点に大都市の流通業者へ売り込みも図ります。そしてその大都市の消費者・流通業者の反応をフィードバックすることで、更なる商品開発や観光誘致などに活用するのです。

そのためにアンテナショップは以下の条件が求められます。
  1. 出来るだけ露出度の高い、集客の可能な立地
  2. 情報発信の容易な立地(マスメディアが集中している・立地的に注目されやすい地域)
  3. 商品供給の季節変動に対応するための常設性(旬・季節限定商品)
  4. 売上の季節変動に対応するための常設性(気温マーケティングなど)
  5. 設置場所の公共性(運営者が公共団体なら、特定の企業のテナントなどとしての出店はしにくい)
  6. 取扱商品の公平性(運営に税金・公費が投入されているなら地域の産品を公平に取り扱う)
その条件を満たすには、どうしても東京、しかも銀座・有楽町・新宿・青山などに集中する傾向があります。

ところが、その条件に合致しにくい物産展へのアンテナショップ進出が目立ちます。集客は出来ますが、1週間限りの臨時出店で、時期によってはよい商品が揃わない可能性もあります。そしてなにより設置場所が百貨店という私企業のイベント会場という意味では地方公共団体としては出店しにくい場所であります。

実はこの流れを作ったのが沖縄物産展でした。私が確認した限りではすでに2003年から全国の沖縄物産展でアンテナショップが出店していました。それに他の地域の物産展が追随していっていまのアンテナショップブームがあるのです。

というのも全国の沖縄物産展の多くは「株式会社沖縄県物産公社」が主催しています。沖縄県物産公社は物産協会(tokyobussanten.blog.shinobi.jp/Entry/3/参照)であるのですが、自社で製造・卸・小売も手がけています。その小売部門が「わしたショップ」です。

当時のわしたショップ出店の経緯はよく分かりませんが、すべて対面販売で、計量販売・実演販売が主流の物産展にセルフ販売・集中チェックアウト方式というショップが導入されたのは画期的でした。この意義や利点・問題点などはまた別の項で書くことにしましょう。話がかなり本筋から外れてしまいました。

さて、その元祖「アンテナショップ」物産展に今回は行ってきました。と、いってもアンテナショップは会場のホンの一部です。会場の1割弱の面積を占めているに過ぎません。

エレベータを出るといきなり「婦人服飾品売りつくしセール」でびっくりしました。実は秋から阪神・阪急ともに改装があるのでその「生まれ変わり売りつくし」セールのスタートと重なったのです。ですので、「めんそーれ沖縄味と技展」は婦人服飾品を乗り越えていかなければ行けません。

ただこのことが、沖縄物産展にはプラスでした。新型インフルエンザ・景気低迷にもかかわらず集客は順調で、初日は前年2割増しの売上だったということです。梅田阪急が(新型インフルエンザピーク前の)ゴールデンウィークに開催した北海道物産展は薬師寺バイヤーがテレビでも宣伝しまくったのに、売上がかなり悪かったそうです。もっとも今年のゴールデンウィークは曜日の配列が良すぎたので客が遠出してしまったのもあるのでしょうが。

とりあえずエスカレータ脇に山積みの広告をもらいました。今回の広告はB4版4ページとなかなか大々的に取り上げています。広告のテーマは「うちなーんちゅ(沖縄人)の太鼓判、続々!」ということで那覇・国際通りのショップ店員・食べ歩きが趣味の主婦・タクシー運転手の3名の沖縄県民のカミングアウト((c)秘密のケンミンショー)で商品を紹介しています。

このようなテーマはかつて立川高島屋がサンケイリビングの多摩版と組んで北海道物産展でやっていたのがありましたが、あの時はサンケイリビング読者の女性がバイヤーと一緒に出店商談をするというものでした。地元の人が紹介してくれるというと、なんだか本当に掘り出し物があるみたいで期待が持てるというものです。

表紙で大きく取り上げられているのは[南城市/そば処 玉家]のソーキそば、[Paradise CAFE]のおっぱ牛乳のカスタードプリン、[恩納村/琉冰(りゅうぴん)]のアイスマウンテン(フルーツ載せかき氷)、[包(ぱお)]のもずくまんじゅう、[ゴーディーズ]のカツサンド、[カネマサミート]のあぐー(豚)のてびち・らふてぃという初登場のお店ばかりです。

今回私が目当てだったのは玉家さんのそばでした。以前沖縄に行った際に食べたことがあって、もう一度食べたいと思っていたのです。着いたのが12時半過ぎということもあり、既に大行列。30席ほどのお食事処は満席でさらに20人ほど並んでいました。

平日なのでサラリーマン・OLさんが多く並んでいました。待っている間お食事処の2軒隣の三線屋の[宮古木工芸]から三線の音色が聞こえてきてリゾート気分がさらに盛り上がります。お陰で15分ほど待ちましたが意外に苦にならずに済みました。 

食券を買って厨房前の席に案内されました。厨房はもう戦場でした。特に声とかはしないのですが、黙々ともんな手を動かしている状態。でも手際よさそうです。そりゃそうですよね。玉家さんといえば現地でも行列の出来る店です。このくらいは慣れっこでしょう。席に案内されてから5分ほどでそばが出てきました。

e36c8b16.jpeg これが玉家さんのソーキそば。税込801円。ソーキ(ちょうどスペアリブの部位ですね)がごろっと3カタマリほど入っています。あとは島かまぶく(かまぼこ)のスライスとねぎがトッピング。

現地では皿盛のふーちば(よもぎ)が薬味として各テーブルに置いてあって盛り放題なのですが(あまり盛ると青臭くて虫になった気分になります)、残念ながらここには置いてませんでした。淀川河川敷にたくさん生えてるのに(笑)


27615008.jpeg そばはかなり白い若干平打ち気味の自家製麺。沖縄そばはもっと黄色くて比較的ゴリゴリしていてコシがあって、噛み締めるとちょっとボソボソ感のあるのが多いのですが、ここのはツルツルしていてコシはあるのですがシコシコしていて、噛み応えはあくまで滑らかです。

たぶん大阪人にはこの食感ウケると思います。大阪のうどんもツルツルしていて柔らかいのですが、沖縄そばの中では一番これが近いのです。


しかもだしがいいのです。沖縄そばは通常豚と鰹でだしを取ります。ですから九州の豚骨ラーメンとまではいかなくても豚の臭みがあります。でもここのだしは臭みはなくうまみだけが残ります。そして鰹の良い風味が際立つのです。

私はふだん辛いのが好きなのと、臭み消しもかねてコーレグース(島唐辛子の泡盛漬け)を結構かけるのですが、ここのはかけるのが勿体無いくらい。もしかけたいなら半分食べた後で味を変えるために使うのが良いでしょう。

233ec376.jpeg さてソーキも食べてみましょう。どうです、大きいでしょう。脂も乗ってすごいボリューム感です。二日酔いの時には躊躇しますね。

でも意外や意外、実はさっぱりしています。らふてぃもそうなのですが、沖縄の煮豚は泡盛で煮ていきます。そうすることでさっぱり仕上がりますし、余計な脂も抜けていきます。残った脂もコラーゲンになっていてふわふわぷりぷりです。


しかもしっかり煮てあるので赤身の部分も柔らかいのです。見た目はごつくても箸で切れるほどの柔らかさ。しかもあばら骨まで柔らかくて、噛んだら歯型が残るくらい。軟骨部分なら食べてしまえそうです。もちろん食べる必要はないので、ガラ入れの皿も用意されてきます。

久しぶりの玉家さんに一心不乱に食べてしまいました。ごちそうさまでした。

その他の出展者
地名 出展者 商品 備考
那覇市 うちなぁ家 夕飯定食 お食事処
那覇市 ラフォンテ やんばる島豚ハムと沖縄産トマトスープパスタ お食事処
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
那覇市 わしたショップ 沖縄県特産品 アンテナショップ

追記
予算:12000万(16000万売れる新宿伊勢丹についで2番目の売上だそうで)

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