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物産展情報を気ままに綴ります。
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(初出:2005年7月19日)

物産展での仕入形態についての話の続きです。
http://blogs.yahoo.co.jp/naha78ryu9ishigan10/6647359.html
では、買取仕入せざるをえない理由を見てみましょう。

1.百貨店が出店者に対して力が弱い。
先の記事でも述べたとおり、出店者にはそれなりのリスクが付きまといます。
人件費、交通費、宿泊費などです。そのため、強気な出店者は最初から
買取仕入の取引のみ応じる、というスタンスで臨むことがあります。
もちろん、消化仕入でも一定の売上があれば、利益はむしろ増大するのですが、
このような出店者は、買取仕入の原価率も極めて高く設定されているのです。
万が一消化仕入に応じたとしても、交通費、宿泊費を百貨店に負担するように
求めることでしょう。
例えば…(書いていいのかすごく躊躇してしまいますが)
北海道の六花亭とかですね。

2.出店者が物理的に出店できない。
物産展の商品は、質が良くて売れるものであっても、
その製造者が家族経営で余分な人員を抱えていない、
ということがしばしばみられます。
そのような場合、地元を閉めてくるわけにはいかず、
買取仕入せざるを得ないのです。

3.物産展に不可欠な商品・ブランドである。
マーケットが小さく殆ど売れないのですが、物産展である以上、
その商品がないと格好がつかない商品というのも存在します。
そうした商品は、出店してもらっても経費的に見合うわけはなく、
百貨店も、売れない商品のために出店者のスペースを確保するのは
面積効率(売上や利益を販売する面積で割ったもの)が落ちるだけですから、
単品で小さなスペースで販売した方が得策なのです。
珍味・銘菓類が該当します。九州物産展でみかける
長崎の松浦漬という鯨の軟骨の粕漬けなども
マニアックすぎる商品なのですが、それほど売れるものではないので
買取で数量限定で仕入れられたりします。

4.販売価格を押さえたい。
消化仕入の場合にはさまざまな経費がかかるため、原価率は高くなります。
すると、商品の値引きの余地は小さくなります。
しかし、商品によっては、集客のために販売価格を下げて販売することがあります。
その値引きの原資を確保するために、(消化と比較して)
比較的原価が低くなる買取で仕入することもあるのです。

こうして、二つの形態で物産展の商品は仕入れられるのですが、
それなりの理由があって仕入方法が選択されるわけです。

では、最後に知っておいて得する情報を一つ。
百貨店は、そもそもの成立の起源が「正札販売」にあります。
つまり、それまでは「相対取引」で店と客がその場で
価格を交渉していたのです。

それを、値札を表示して定価を定めて販売したのが
三井越後屋呉服店です。そう今の三越ですね。
その経緯から、(制度化されたものを除いて)
百貨店は値引きやオマケはしてくれません。

ですから、百貨店が買取仕入している(百貨店が販売している)商品は
値引きしてくれません。
ところが、消化仕入の商品は、意外とその場で交渉すると
色をつけてくれるのです。値引きだったり、計量販売の場合
多めに入れてくれたり…。

一番多いパターンはまとめ買いすると安くしてくれるパターンですね。
380円のものが、3パックで1000円とか。
ただし、まれにそれを織り込んで単品の値段を吊り上げている輩も
いるので要注意ではあります。
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